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【 B L U E M I N T 】

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【 七夕 】

「…何だ?それは」
「ん?」

色とりどりの細長い紙とそれが括りつけられた細い木。それに紙の飾りを添えていたガウリイはヴァルガーヴの方を振り返った。

「お前、七夕知らないのか?」
「タナバタ?」
「願い事書いた紙をコレ…笹に飾るんだ」
「それだけか?」
「あー元々いろんな意味があったとか聞いたような聞かなかったようなええと……忘れちまった」
「…」


よく意味がわからない…といった様子で笹を見上げるヴァル、そのおでこにガウリイは色紙をちらつかせた。


「…何だよ?」
「せっかくだからお前さんも何か書けよ」
「くだらん。大体たかが紙切れに書いたところで願いが叶うわけないだろう」
「夢がないなぁ」
「ふん。…そういう貴様は何て書いたんだ」
「俺か?」

よくぞ聞いてくれました、とばかりに笑うガウリイに見せられた紙に書かれていたのは、


 『ヴァルガーヴが俺のものになりますように』


「……!?!?」
「良いお願いだろ?」
「…!」

びりびりびりびりぃーっ!

「あぁっ!?俺の願い事!」

叫ぶガウリイの声虚しく、紙は目の前で綺麗に清々しく切り裂かれ吹雪の如く舞った。

「何すんだよぉ…」

泣きそうな声をあげて座り込んでガウリイはしょぼん…として紙切れを摘む。

「こんなもん書くなっ!!」
「いいだろー減るもんじゃなし」
「そういう問題じゃないっ!」
「うー…」




不満全開オーラが滲み出ているガウリイ、それを見下ろすヴァルガーヴ。

「…」
「…」

笹が風に揺れる音だけが響く空気の中、口火を切ったのはヴァルガーヴだった。


「っ…そもそも…」
「?」


ガウリイが顔をあげると、呟くヴァルガーヴの顔が…、


「こんなくだらん紙に書いて…よくわからん奴に頼まなく、とも…その…」


目線を反らした赤い顔が見えた。


「……俺は、お前の…だ…し」
「…!」


パッと表情が変わったかと思うと、間髪入れずにガウリイはヴァルガーヴを抱きしめた。

「なっ、ちょっ…貴様離せ!」
「ヤーダ」
「ガキか!」
「素直じゃないお前の方がよっぽどガキだろー?」
「ほっとけ!」


真っ赤な顔で悪態づくヴァルガーヴは逃げる事はない、背中に回された手も離れない。

「…たまに、ものすごく可愛い事言うよな、お前って」
「可愛い言うな!」
「ははっ」


愛しさが、溢れてたまらない。


「一つ言っておくがな、ガウリイ」
「俺もお前の…だろ?」
「…わかってるじゃねぇか」

にやりと笑うヴァルガーヴに笑い返し、口づける。


ヴァルガーヴの言う通りだ。
紙切れなんかじゃくだらない、割に合わない。


だから自分に…いや、互いに願おう。
1年に1度とは言わない。



 『俺のものでありますように』



常にそれを願い、常に叶えるために。

[ END ]





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