【 はっぴぃ・どらごん 】

夕飯が出来るのを待っている間ジラスと遊んでいたヴァルは、ジラスが作ってくれたたくさんのぬいぐるみやクラッカー…の中にあった青い布を見つけた。
「ジラスのおじちゃん、これなあに?」
「コレ、バンダナ。これもヴァル様にあげるモノ」
「ばんだな…?」
「こうしておでこに付けるッス」
付ける仕草をしてやると、ヴァルもマネしておでこに付けた。
偶然にもソレは転生前の『彼』とまったく同じ付け方。
「ヴァルガー…!じゃなかった、ヴァル様お似合い!」
ジラスに褒められ、バンダナをぺたぺた触り笑みをこぼすヴァル。
「おじちゃんすごいね!いろいろ作れるね!」
「オイラ、ヴァル様の為にいろいろとがんばった!」
ヴァルに褒められ、ジラスが自信満々に手に取ったのはガウリイのぬいぐるみ。
「特にコイツ!ヴァル様好きだったから気合入れた!」
「あ、わた毛でコロッケのお兄ちゃん」
あの社会勉強(騒動)後、ガウリイはヴァルのお気に入りだ。
もちろん転生前からの縁だという事はジラス始め周知の事実なのだが、本人はまったく記憶にない。
「コイツの服とヴァル様のバンダナ、同じ布で作った。お揃い」
「おそろい…?」
バンダナを引っ張って、ぬいぐるみと色を見比べる。
(…一緒。お兄ちゃんと一緒!)
「ホントだ!一緒だ!」
ヴァルはガウリイのぬいぐるみを受け取り、ぎゅっと抱きしめた。
「ヴァル様、嬉しいか?」
「うん!」
「バンダナ、今度コイツに会うとき付けてたら喜ぶ、コイツ単純だから」
―喜ぶ―
その一言で、嬉しそうに、興奮気味にヴァルは満面の笑みを浮かべ聞いてきた。
「ねぇ、お兄ちゃんいつ会える?」
「……え゛?」
…い、つ?
「いつ会える?行く?来る?明日?」
「……えー…と」
ガウリイ=リナの仲間=リナが来る=ヴァル様に悪い影響=×。
一連の公式を考えると、どうしても会わせる気になれない…が、
「…会えないの?」
うるっとしたヴァルに『無理』と言えるはずもなく、
「い、いや!会える!絶対会えるッス!!」
「ホント…!!」
「おじちゃんはヴァル様に嘘つかないッス!…えと、すぐ…は難しい、けど、絶対絶対捕ま…連れて来る!」
ジラスの熱の入った(焦った)言葉に、笑顔に戻ったヴァルは、嬉しそうにジラスに飛びついた。
「おじちゃんありがと!約束ね」
「あ、あぁもちろん約束、ヴァル様との約束は絶対!」
「約束破ったら、リナ=インバースが来て尻尾むしり取られちゃうんだからね」
「……オ、オレ、がんばる…」
半分泣きそうになりながら、ジラスは愛くるしい元主人をぎゅっと抱きしめた。
【END】
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